2025年9月5日金曜日

Active DirectoryでBitLocker回復パスワードを表示する

BitLocker回復パスワードをActive Directoryに保存できますね。Azure Localのノードで使われるBitLocker回復パスワードも同様に保存できます。

Azure Localのノードではないのですが、本稿ではWindows 11でBitLockerを有効化し、BitLocker回復パスワードをActive Directoryに保存した結果を閲覧してみます。

Windows 11でBitLockerを有効化

設定から、BitLockerドライブ暗号化を開きます。この例では、暗号化されていません。ここから暗号化を有効化します。

UACにて管理者権限を取得します。
回復キーはファイルに保存しました。
BitLockerをアクティブ化します。
有効化できました。

Active DirectoryドメインコントローラーにBitLocker回復パスワードビューアーをインストール

サーバーマネージャーから役割と機能の追加をクリックして、ウィザードを起動します。

「役割ベースまたは機能ベースのインストール」をクリックして、「次へ」をクリックします。
指定されたサーバーのまま、「次へ」をクリックします。
サーバーの役割はそのままにして、「次へ」をクリックします。
機能で、「リモートサーバー管理ツール」→「機能管理ツール」の順で展開します。
「BitLocker回復パスワードビューアー」をクリックして、「次へ」をクリックします。
「インストール」をクリックします。
しばらく待つとインストールが完了しました。

BitLocker回復パスワードをActive Directoryに保存

グループポリシーは未構成のまま試してみることとしました。

manage-bde.exeのオプションを確認します。

manage-bde.exe -statusで状態を見ておきます。
ファイルに保存した回復キーを確認しました。

リトライした結果、manage-bde.exeよりBitLocker回復パスワードをActive Directoryに保存しました。回復キーのIDは、そのまま指定できません。下図の通り、'{回復キーのID}'という形式で囲っておく必要がありました。

該当のコンピューターアカウントにて、BitLocker回復タブをクリックしたところ、回復キーのID、回復パスワードが表示されました。

2025年9月2日火曜日

Windows Kerberosに対する脆弱性CVE-2025-26647の続報

複数フェーズからなるADの脆弱性対策「CVE-2025-26647 (Kerberos 認証) の保護」 

という記事を書いていました。

先日続報がリリースされましたので、ご紹介します。

CVE-2025-26647 への対応とその影響について

が日本マイクロソフトのWindowsサポートチームよりリリースされています。この記事によると強制モードの開始日(更新プログラムのリリース日)が2025年10月14日で確定しています。

複数フェーズからなるADの脆弱性対策「CVE-2025-26647 (Kerberos 認証) の保護」 

に記載した通り、強制モードは下記のような状況になります。

このモードになると、ADドメインコントローラーが安全でない証明書を使用してKerberos認証要求を受け取った場合、イベント D 21 がログに記録され、要求が拒否されます。
またAllowNtAuthPolicyBypassレジストリキーに対するMicrosoft のサポートは中止されます。よって監査モードに戻すことはできません。

ということで、証明書認証をお使いの場合は、残り1か月で対応が必要になります。

CVE-2025-26647 (Kerberos 認証) の保護 はサポート情報でした。今回は日本マイクロソフトのWindowsサポートチームによる記事のため、すでにリリース済みの更新プログラムに対する不具合情報が記載されています。各々の不具合情報は、CVE-2025-26647 への対応とその影響について に詳細がございますのでご確認ください。下記では、その不具合情報が、すでに改善済みか否かを抜粋して記載いたします。

  • 2025 年 4 月 8 日の更新プログラムに含まれている不具合は、2025 年 6 月 10 日の更新プログラムで改善済みとのこと。
  • 2025 年 7 月 8 日の更新プログラムに含まれている不具合は、上記とは別とのことです。そのため、今後改善する見込みとのこと。
    ただし、6 月の更新プログラムを適用済みの状態で ID:45 が記録されていない状況であれば、ID:21 イベントによる実影響がないとも記載ありました。