注)Nested Hyper-Vかつ、CSVあたりの仮想マシンは一つだけということで、本番環境と比較しうるにはまったくもって不十分です。これをもって、なにかを可否を判断するのは早計と考えております。そこのところを踏まて、あくまでも参考としてとらえていただけると大変助かります。
以前、下記の記事を書きました。
Azure Stack HCI Single Serverから2ノードクラスターにしましたが、更に3ノードクラスターにしてみます。
本稿は、パフォーマンス面を把握してみることにしました。しかしながら、冒頭にも書いた通りで、極めて限定的な確認です。
前提
- Nested Hyper-VのAzure Stack HCI 22H2 クラスター
- 400GBのCluster Shared Volume(以降、CSV)を二つ作成
- 上記CSVにWindows Server 2022仮想マシンを一つずつ作成
クラスター内の仮想マシン数としては、合計2個 - 上記クラスターを2ノードから3ノードへ拡張
- ノードの拡張は、Windows Admin Centerより実行
- 下記ドキュメントに基づき、2個のCSVに対して、2 way Mirrorから3 way MirrorへResiliencyを変換(回復性を変更)
2 ノードから 3 ノード以上のクラスター
※クラスターパフォーマンス履歴も2 way Mirrorから3 way Mirrorへ変換 - 各パターンにてパフォーマンス計測を最低3回実施
- 2 way Mirrorから3 way Mirrorへ変換時に、Windows Server 2022仮想マシン内部にてDiskspdを使用したパフォーマンスを計測
- 3 way Mirrorへ変換時後、Windows Server 2022仮想マシン内部にてDiskspdを使用したパフォーマンスを計測
- 上記のパフォーマンス計測は、下記ドキュメントに記載されているサンプルから変更
DISKSPD を使用してワークロード ストレージのパフォーマンスをテストする - 仮想マシンのvCPU 4へ負荷をかけるため-tオプションを4(すなわち-t4)を指定
- 読み取り要求50%と書き込み要求50%にするため、-w50を指定
2 way Mirrorから3 way Mirrorへ変換時に、Windows Server 2022仮想マシン内部にてDiskspdを使用したパフォーマンスを計測
2 way Mirrorから3 way Mirrorへ変換は、CSVのオーナー変更を行うと開始されます。下記画像のとおり、変換にともなうRepairのストレージジョブが実行中さなか、仮想マシンでパフォーマンス計測がおこわなれるという具合です。
※Hyper-Vノード側でCSVへRepairジョブを実行、仮想マシンではパフォーマンス計測されています。
※Hyper-Vノード側でCSVへRepairジョブを実行、仮想マシンではパフォーマンス計測されています。
ですので、パフォーマンス計測もそのタイミングから実施しました。
各々のIOPSは下記の通り。
- 仮想マシン1台目のIOPS平均は、258.25(小数点第3位以下は切り捨て)
- 238.93
- 250.265
- 285.56
- 仮想マシン2台目のIOPS平均は、351.67(小数点第3位以下は切り捨て)
- 336.331
- 292.30
- 426.38
3 way Mirrorへ変換時後、Windows Server 2022仮想マシン内部にてDiskspdを使用したパフォーマンスを計測
各々のIOPSは下記の通り。
- 仮想マシン1台目のIOPS平均は、1263.66(小数点第3位以下は切り捨て)
- 1062.59
- 1221.91
- 1506.50
- 仮想マシン2台目のIOPS平均は、1136.81(小数点第3位以下は切り捨て)
- 981.89
- 1155.72
- 1272.82
まとめ
仮想マシン内でのパフォーマンスは、平常時より低下することが確認できました。
- 仮想マシン1台目のIOPSは、平常時の20%ほど
- 仮想マシン2台目のIOPSは、平常時の30%ほど
※Hyper-Vノードの再起動後に、CSVのRepairが実行されます。そういった場合にも、上記のようなパフォーマンス低下が起こりえますね。。。
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